祖父の遺言から物語が始まる。主人公に形見分けされたものは、祖父の残した日記。なぜ父や兄弟ではなく、自分に遺書を残したのか?
読み進めるにつれ明らかになる祖父のフランスでの行動。「オレンジの壺」とは?謎が多い祖父の日記。そして現地フランスへ行くことを決心する。
あらすじは序盤はこんなものです。以降のすじを書くつもりはありません。
人の日記を読む行為というのは後ろめたい。ホームページなどでこうして日記を書いてはいるが、公表しないもう一冊の日記というのを僕は付けている。これは僕の歴史そのものであり、おそらく墓に埋めてしまうだろう。
では何故人は日記を書くのか?誰かに本当は自分という人間を知ってもらいたいからだろうか。それとも日記を書くことで自分の成長を確かめるためであろうか。僕にはよくわからない。わかるのは過去の自分は何を考えていたか、それだけじゃないだろうか。成長するにつれわかってくることなのでは。
この話は最後日記の謎を解くことや、会うべき人に会うことをしないで終わる。始めはあれだけ謎を解明することを意気込んでいたのに、である。
途中で気がつきます、謎は謎のままで終わった方が良いと。本人が望まないのであれば、過去をほじくり返してはいけない。
人の日記は読んではいけません。過去を暴こうとしてはいけません。
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